上司に「ご苦労様です」はOK? よくある間違い敬語を解説
2023.02.17どんな仕事、どんな派遣先でも、同僚や上司とのコミュニケーションは欠かせません。
そこで大切になるのが敬語です。
正しい言葉遣いや敬語は、派遣社員・社員を問わず、社会人として欠かせないマナーです。
一方で、自分では正しい敬語を使っているつもりでも、実は多くの人がうっかり使っている「間違い敬語」もあります。
今回は、ビジネスのコミュニケーションでありがちな間違い敬語を、具体例で紹介します。
ひょっとしたら、普段から使っている表現があるかもしれませんよ!
「事務をさせていただいています、○○です」
丁寧に聞こえる自己紹介ですね。
でもこれは間違いです。
「…させていただく」は、便利なフレーズなので多用する人が多いのですが、本来は相手の許可が必要なときにのみ使える表現です。この自己紹介のように、相手が頼んだわけではない場面で使うと、違和感があったり、かえって失礼な印象を与えてしまいます。
この場合は「事務の○○と申します」でいきましょう。
「こちらの商品でよろしかったでしょうか?」
お客様に対応する際の言葉です。その場で承諾を得ようとしているのに、過去形になっており、日本語としておかしな表現になっているのにお気づきでしょうか。
この場合は「こちらの商品でよろしいでしょうか?」が正しい表現です。
小売店や飲食店で、自分自身が言われたことがある、という方も多いと思います。耳慣れてしまうとつい自分も口にしてしまうことがありますので、ご注意を。
「上司に申し上げておきます」
ビジネスシーンでうっかり使ってしまう間違い敬語の代表格です。
社外の人に対して自社の上司を「上げる」表現になっているのでNGです。正しくは「上司に申し伝えておきます」です。
普段は上司に対して敬語を使っているので、社会人経験が浅い方だと切り替えが難しいかもしれませんね。
「それは私のほうで担当しております」
「私のほうで承ります」「商品のほうお持ちします」など、「~のほう」をつけると何となく丁寧に聞こえるものです。が、単純に日本語としておかしい表現です。
この場合は端的に「私が担当しております」としましょう。
「〇〇部長、出張ご苦労様です」
違和感がないようにも思いますが、「ご苦労様です」は本来、目上の者から目下の者に対してをねぎらうために使う言葉です。
同等の関係、もしくは目上の人に対して言うのであれば「お疲れ様です」が正解です。
いかがでしたか。
実務の場面では、派遣先の社員の方の応対を見聞きしながら、その職場、その場に合ったパターンを覚えていくといいですよ。
敬語の基本は「心」です。ちょっとした敬語の使い方の間違いがあっても、相手を敬う心がこもっていれば、笑って許してもらえることも少なくありません。
逆にどんなに丁寧な言葉づかいでも、心がこもっていなければ、相手は良い印象を持ちません。
心のこもった敬語コミュニケーションを身につけていきましょう!