こまったときの「休業手当」「休業補償」

2021.05.28
こまったときの「休業手当」「休業補償」

ケガや病気でお仕事を休まざるを得なくなったり、派遣先の都合で自宅待機になったり…。
そんな時に頼りになるのが「休業手当」や「休業補償」です。
どちらも労働基準法により、労働者が安全・安心して就業できるように定められた制度です。
もちろん、派遣社員やアルバイトなど、雇用形態に関わらず受給できます。

いざというときのために、内容や受給条件を確認しておきましょう!

【休業手当とは―】

会社の都合で労働者を休業させた場合、会社が平均賃金の60%以上を支払うように定めた制度です。
たとえば
□原料の入荷が遅れ製造ラインがストップした
□経営不振や業績悪化などによる事業主判断の出勤停止
といったケースが当てはまります。
なお、台風や大雪のため、公共交通機関が利用できず出勤できない場合などは、休業手当の対象にはなりません。

【休業補償とは-】

労働災害保険(労災保険)から支払われる補償給付で、業務中のケガや病気により、休業し賃金を受けられなくなった4日目から平均賃金の80%(休業(補償)給付=60%+休業特別支給金=20%)が支給されます。
休業開始3日間は労災保険の支払い対象外となりますが、この間は会社が平均賃金の6割を負担します。


ここまでの説明で、「で、実際のところ休業手当や休業補償っていくら給付されるの?」という疑問をお持ちになったと思います。

下記に、給付額の計算方法と具体的な事例を紹介しますね。

【まず「平均賃金」をチェック!】

休業手当も休業補償も、給付額のベースは「平均賃金」です。休業手当は平均賃金の60%以上、休業補償は80%の給付と定められています。

平均賃金は、
★原則として「算定事由が発生した日以前の3ヶ月間の賃金の総額÷その期間の総日数(就労日数ではなく、暦日数)」で計算します。
★ただし「算定事由が発生した日以前の3ヶ月間の賃金の総額÷その期間の実際の労働日数×60%」で計算した額の方が高い場合は、その額を適用します(これを「最低保障額」といいます)。

【休業手当を計算してみよう!】

では、平均賃金の計算方法が分かったところで、具体的なケースに基づいて休業手当を算出してみましょう。

《休業手当支給の事例:派遣スタッフA子さん》

A子さんは、某部品メーカーで一般事務のお仕事をしています。
この度派遣先のシステムに大きな不具合が発生し、緊急メンテナンスのため1日出勤停止、自宅待機の要請がありました。

◆派遣先:部品メーカー
◆お仕事内容:一般事務
◆勤務時間:9:00~18:00(休憩60分)8時間勤務 
◆休日:土日祝
◆時給:1,100円 
◆通勤交通費:5,000円
◆休業手当の対象日:5月27日(木)
◆A子さんの過去3ヶ月間の勤務状況

期間 月分 暦日数 労働日数 月額給与
時給1,100円×1日8時間×労働日数
通勤交通費
2月21日から3月20日 3月分 31日 18日 167,200円 5,000円
3月21日から4月20日 4月分 30日 19日 193,600円 5,000円
4月21日から5月20日 5月分 31日 18日 167,200円 5,000円
合計 92日 55日 484,000円 15,000円

★平均賃金の計算:499,000円÷55日×60%=5443.63円(最低保障額)

★休業手当の計算:5443.63円×60%×1日(休業日数)=3266.17円

★支払額:3266円以上(円未満四捨五入、50 銭未満切り捨て、50 銭以上切り上げ)

なお、休業手当は賃金として支給されるため、社会保険料や雇用保険料、所得税が天引きされます。
このため実際の振込金額との差が生じる場合もあります。

【休業補償を計算してみよう!】

次は休業補償を算出してみましょう!

《休業補償の事例:派遣スタッフB子さん》

◆派遣先:服飾雑貨メーカー
◆お仕事内容:製品検品
◆勤務時間:8:00~17:00(休憩60分)8時間勤務
◆休日:土日祝
◆時給:1,030円
◆通勤交通費:5,000円
◆休業日:5月24日(月)~5月28日(金)5日間
◆B子さんの過去3ヶ月間の勤務状況

期間 月分 暦日数 労働日数 月額給与
時給1,100円×1日8時間×労働日数
通勤交通費
2月21日から3月20日 3月分 31日 18日 148,320円 5,000円
3月21日から4月20日 4月分 30日 19日 156,560円 5,000円
4月21日から5月20日 5月分 31日 18日 148,320円 5,000円
合計 92日 55日 453,200円 15,000円

★平均賃金の計算:468,200円÷55日×60%=5,107.63円(最低保障額)

★休業補償の計算:
(1)最初の3日間
5,108円×60%×3日=9,195円(会社からの給付)
(2)残り2日間
5,108円×60%×2日=6130円(休業(補償)給付)
5,108円×20%×2日=2,044円(特別支給金、1円未満切上げ)

合計17,369円

★支払額:17,369円以上


いかがでしたでしょうか。
今回紹介した以外にも、困った時の社会保障制度はいろいろあります。

たとえば、休業補償と混同しやすい制度に「傷病手当金」があります。
休業補償は業務上のケガや病気が対象になりますが、傷病手当金」業務外のケガや病気による休業が対象になります。
「傷病手当金」は加入している健康保険より支給されます。
テンプスタッフフォーラムでは、一定の就業条件を満たすスタッフさんは健康保険(協会けんぽ)に加入します。詳しくはコチラを参照ください。


こんなときどうしたらいいの?と困ったとき、迷ったときは、何でも気軽にオフィスの担当者へお問い合わせくださいね!




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年齢:30代前半
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